高千穂鉄道

延岡-高千穂

 80.0km)

2005年9月休止/2008年12月廃止
延岡より五ヶ瀬川沿いに宮崎県の山間部を進み、神話と伝説の町・高千穂までを結んでいた路線です。国鉄高千穂線を引き継いで1989年4月に発足しましたが、2005年9月の台風14号による被害で運行休止となり、そのまま廃止となってしまいました。終点の一つ手前の天岩戸駅のそばにある高千穂橋梁は水面からの高さ105メートルと日本一の高さを誇っており、今でも高千穂からここまでは「高千穂あまてらす鉄道」として遊覧列車の運行を行っています。

↓以下の全ての写真は、クリックすると拡大して見ることが出来ます。
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高千穂鉄道 延岡-高千穂 80.0km

延岡

のべおか

延岡駅で発車を待つ2両編成のディーゼルカー。延岡駅にはJRとは別の1面1線のホームがあり、ここからディーゼルカーが出発していた。

乗換(JR) 日豊本線(大分-鹿児島中央)

たかちほ号

1997年訪問当時に走っていた指定席付きの観光列車。天岩戸駅から延岡まで利用した。乗車券とは別に指定席料金は300円で、サービスのコーヒー付き。新年早々の利用で、隣の一般車には乗客の出入りがあったが、指定席車両の乗客は終点まで私1人きりだった。

西延岡

にしのべおか

行縢

むかばき

細見

ほそみ

日向岡元

ひゅうがおかもと

吐合

はきあい

曽木

そき

川水流

かわずる

上崎

かみざき

早日渡

はやひと

亀ヶ崎

かめがさき

槙峰

まきみね

日向八戸

ひゅうがやと

吾味

ごみ

日之影温泉

ひのかげおんせん

1997年元旦に、宿泊先の高千穂ユースホステルから夕方の列車に乗って向かった温泉。駅舎がそのまま温泉会館になっていて、列車を降りてそのまま温泉に直行できるようになっていた。

日之影温泉駅駅舎

温泉会館も兼ねている駅舎。当時出来て間も無かったようで、真新しさが印象的だった。風呂は普通の湯船とジャクジーと、小さめの露天風呂という構成だった。

バルコニーから眺める日之影温泉駅

温泉から上がって建物のバルコニーからジュースを飲みつつ、列車のいない日之影温泉駅と隣を流れる五ヶ瀬川を眺めて涼みながら過ごすひととき。

影待

かげまち

深角

ふかすみ
高千穂橋梁

天岩戸駅の直前で五ヶ瀬川の支流・岩戸川を渡る橋梁。川の両側の陸地部分からの高さはそれほどではないが、川が谷底深く流れているので水面からの高さは105mあり日本一の高さの橋梁を誇っていた。いまでもこの橋梁が残っており、「高千穂あまてらす鉄道」のトロッコに乗ってここまで来ることが出来る。

高千穂橋梁を通り過ぎる1両だけのディーゼルカー。

川の手前の陸地から見上げて撮影した鉄橋。

高千穂鉄道の列車で高千穂橋梁を渡った時の眺め。鉄橋の途中で一旦停車するサービスがあった。

天岩戸

あまのいわと

高千穂橋梁を渡ってすぐ到着する駅。1996年の旅行で宿泊した高千穂ユースホステルの最寄り駅がこの駅だった。ただし駅からユース部屋「けもの道」と言われていた道を下りていくことになった。

高千穂

たかちほ

高千穂鉄道終点。高千穂鉄道が無くなった今でもこの駅は残り、「高千穂あまてらす鉄道」の拠点になっているようだ。

乗換(バス) バスで南阿蘇鉄道高森駅へ

高千穂駅に停車中の列車。

車庫や洗車機などもある高千穂駅構内。

高千穂にて

高森への未成線

国鉄時代には高千穂と高森を結ぶ計画で工事も進められていたが中断。高千穂の街の中に未成線となった鉄道の高架橋を見ることが出来た。高千穂から高森まで向かうバス路線の沿線では、随所に道床や造りかけの高架線などを見ることが出来た。

高千穂神社

高千穂駅より南2キロくらいの場所にある神社。主祭神は高千穂皇神と十社大明神で、特に農産業・厄祓・縁結びの神として信仰を集めている。高千穂を訪れた時にここで夜神楽の舞台を見学した。舞は全部で4つで、手力雄(たぢからお)の舞・鈿女(うずめ)の舞・戸取(ととり)の舞は天岩戸に隠れた天照大神を探しだし、その岩屋の前で舞を舞って誘い出し、最後には岩戸を取り除いて天照大神を迎え出すというストーリーだった。最後の御神体の舞は一転してイザナギ・イザナミの夫婦円満の象徴の舞で、酒に酔ったしぐさも笑いを誘う事ながら、酔った演技で観客席の男女に抱きつき、建物内は大騒ぎになった。この舞は実際は全部で33もあって夜通しやらないと終わらない程長いものらしい。

高千穂峡

1996年8月、台風の通り過ぎた翌日に訪問した高千穂峡。渓谷はほぼ濁流となっていて、水の色が上空に生い茂る木々の緑色を映した透明感のある青緑色ではなく、午後の紅茶(ミルクティー)をぶちまけたような泥水の色をしていた。渓谷遊びのためのボートも、乗り場が水の中でこの日は中止になっていた。ガイドブックで紹介されている位置から渓谷を眺めると、水位が随分高くなっているのが分かる。これはこれで貴重な高千穂峡見物であった。

国見峠東の初日の出

1997年の元旦に高千穂ユースホステルから車に分乗して目指した通称「国見峠東」。本来の国見峠より初日の出が良く見える所らしい。車は霧の中を進み、やがてその霧(雲)の上に位置する場所に到着して眼下には雲海が見渡せる場所から初日の出を待った。

そしてやがて山の間から一筋の光が見え、太陽が姿を見せる。地元の人らしきおじさんがみんなに日本酒を振る舞っていて、私も1杯頂いた。






高千穂鉄道