「風の道」を行く

(下津井電鉄廃線跡探訪)

岡山県倉敷市

かつて児島半島に線路幅762mmの鉄道が走っていました。最盛期は茶屋町と下津井の間を結んでいましたが、1972年3月末に茶屋町から児島までが廃止となり、残る児島から下津井の区間も 1990年末までに廃止となりました。最後に残った児島-下津井間はほぼ全線に渡って「風の道」の遊歩道として整備されており、以下はその全区間を2006年3月にたどった記録になります。

↓以下の全ての写真は、クリックすると拡大して見ることが出来ます。
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旧・児島駅

旧・児島駅駅舎
こじま

JR瀬戸大橋線の児島駅から北西へおよそ1kmのところにあった下津井電鉄の旧・児島駅。駅舎が廃止当時のままと思われる姿で残されていた。当時駅舎の正面にあった歩道橋の上より撮影。

移動 瀬戸大橋線児島駅へ

茶屋町駅方面

同じ歩道橋から茶屋町方面を見る。こちらも1972年までは路線の通っていた区間ではあるが、駐車場があるだけで路線跡の雰囲気は感じられなかった。

児島駅駅舎に入る

そしてフリーパスの駅舎内に入る。出札口らしき窓口のある場所の向こうにかつてのホームがある。

児島駅のホーム。線路こそ剥されていたものの、当時のホームがしっかり残されていた。

階段で上がれるデッキから見下ろすと、単線の線路の両側を占めるホームの様子がよく分かる。

駅の中に残されていた児島駅駅名標

さらには当時の時刻表がそのまま残る。末期には1時間に1-2本程度の列車が走っていた模様。さらに信号機等の展示物がここに集められていて、ちょっとした博物館のような趣があり、駅事務所は今でも旅行センターの事務所として使われているようだった。

「風の道」を行く

風の道を行く

駅の裏手に回ると旧児島駅から数十メートルほど立ち入り禁止区間があり、その先から「風の道」が始まっている。所々架線柱も残され、軽便鉄道の雰囲気が非常に良く残っていた。

風の道のスタート地点から駅舎方向を見る。この区間は立ち入り禁止になっていた。右手には下津井電鉄のバスの車庫がある。

そして遊歩道を歩く。

踏切があったと思われる個所に差し掛かる。

踏切を渡って先に進む。

両脇の安全柵が今でも残る場所もあった。

少し広めの道路を横切る区間に差し掛かる。風の道は道路の先から再び伸びている。

左手に民家の続く区間を行く。

旧・備前赤崎駅
びぜんあかさき

児島を出て最初に到着する中間駅、旧・備前赤崎。住宅地の中を伸びる遊歩道の中に、ぽつりと対向式のホームが残っていた。

おそらく駅舎と駅前広場があったあたり。

ホームの上から、路線跡を眺める。

国道430号線

旧・備前赤崎駅の先で、国道430号線を横断。全線に渡って残されている「風の道」も、さすがにここは横切れずに途切れていた。延長線上に横断歩道も無いので、ここだけ近所の横断歩道を迂回していて歩く。

国道を渡った先の道。この先でもう1か所、道路に阻まれて途切れた場所があった。

旧・阿津駅
あつ

2つ目の駅跡。こちらも住宅地のまっただ中にあり、ホーム片面だけの小駅だった。一般の道路が遊歩道と並行している。

ホームに上がって軌道跡を見る。

旧・阿津駅をでて、両側が花壇になっている区間を行く。

両側を柵に囲まれて、病院の横を通り過ぎるあたり。

瀬戸大橋線をくぐる

病院の横を過ぎ、その先で瀬戸大橋線の高架線の下をくぐる。小写真は高架線を過ぎた後に振り返って撮影した瀬戸大橋線の高架線。

そして築堤を通り海沿いの区間を行く。この辺りは周りの人家も途切れ人影も無く、昼間でも一人歩きはちょっと心細い。

草むらを隔てて、瀬戸大橋線とほんの僅かな区間を並走

瀬戸内海と競艇場(BORT RACE児島)が見える。この辺りで海を見下ろす人の姿をぽつぽつ見かけると思ったら、丁度競艇場が見下ろせる位置にあるための見物客だった。

旧・琴海駅
きんかい

瀬戸大橋線より海側を走るこの区間の途中で旧琴海駅に到着。この駅から見下ろせる海沿いの街の人達が利用していた駅のようだ。ホーム跡で休憩する人たちがいた。

綺麗に整備されたホームと駅名標。

駅からは瀬戸内海が臨める。

またまたホームに上がって撮影。

旧・琴海駅を後にして、風の道はさらに茂みのある方向へと進んでいく。

振り返って琴海駅方面を撮影。ここからも瀬戸内海が見える。

カーブした先で再び瀬戸大橋線と、瀬戸大橋の手前で路線と並走する瀬戸中央自動車道の高架線の下をくぐる。

高架下通過中。小写真はくぐった先で撮影した道路の高架橋。

再び瀬戸大橋線の西側に出て、切り通しの道を進んでいく。いっそう人の気配のない寂しい区間を行く。

旧・鷲羽山駅
わしゅうざん

切り通しの道を進んだ先にある駅。ホームは展望台も兼ねている。

旧・鷲羽山駅の駅名標越しに見える瀬戸大橋(下津井瀬戸大橋)。橋や瀬戸内海が見渡せる風光明媚な場所になっていた。

鷲羽山駅のホーム。

瀬戸大橋

改めて鷲羽山駅ホームから撮影した瀬戸大橋。

瀬戸大橋を眺めつつ、鷲羽山駅から遠ざかる。

一度県道393号線と合流。その先で再び県道と分かれて風の道が続いている。

一般道と並行して、一段低いところを行く。

旧・東下津井駅
ひがししもつい

風の道の上を通る道をくぐった先で旧・東下津井駅に到着。ホームが崩れかけていた駅だった。

ホームがあった場所より、今通ってきた鷲羽山方面を見る。

そして終点の旧・下津井駅へ。残りは一駅だがこの駅間が一番離れていて、2キロほどの道のりがある。

一般道と並行して、やや広めの道を行く。

切り通しのある区間に差し掛かる。

両側が岩肌の切り通しの場所を進んでいく。

開けたところに出る。小写真は振り返った東下津井方面。

道路を横切って、やや細くなった道を進む。

住宅地の裏手をまっすぐ進んで行くあたり。

風の道に接する壁面が補修されていた箇所。その先に見える道路の下をくぐった先に旧・下津井駅がある。

旧・下津井駅

旧・下津井駅
しもつい

旧・下津井駅に到着。全線歩いて所要時間は2時間と聞いていたが、結局さくさく歩いて1時間程度で歩き切ってしまった。当時は駅の手前で整備された風の道が終わり、旧下津井駅のある場所だけはどうした訳か駅舎が取り払われているだけで他の駅のような駅名標のオブジェも無く荒れ放題だった。今は公園として整備されているようだ。

駅舎と駅前広場があったのは、多分この辺り。

ホームのあった場所から、東下津井駅方面を見る

駅跡の手前にある陸橋より旧・下津井駅全景を撮影。広い駅構内の雰囲気が伝わってくる。写真右側には廃止後の今でも車庫と車両が残されているのが見えた。

下津井駅にあった車庫

旧駅構内の片隅に残されていた車庫と下津井電鉄の車両。ここだけ廃止の状態から時が止まったような雰囲気。

近づいてみると半分壊れかけた屋根の下に、列車が3種類ほど並んでいた。

車両に近づいて撮影。

車庫の手前には、当時からのものと思われる線路が残されていた。風邪の道を全部歩き切ってここで初めて下津井電鉄の線路を見かけた。

下津井港

下津井港

旧・下津井駅は下津井港の近所にあり、駅跡から数分歩くと港に出ることができた。

旧鷲羽山駅からも見た瀬戸大橋がここからも見ることが出来る。

下津井港前バス停

風の道探訪の帰りに乗ったバスのバス停。後先考えずに下津井まで歩いてしまったが、旧下津井駅の近所にあるバス停は夕方6時過ぎまでバスが来ないようだったのでバスに乗ることをあきらめかけていた。が、近所をさまよっていて港の方に下津井電鉄運行の巡回バスの停留所があるのを発見した。こちらは10分程待っただけでバスに乗車。車内は結構乗客が乗っていて、バスに乗って児島駅まで戻ることが出来た。






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