熊本電鉄 

藤崎線・菊池線

(本線)

藤崎宮前-御代志

 9.7km)

熊本市の北側、藤崎宮前と合志市の御代志を結ぶ路線。路線名は北熊本までの藤崎線とその先の菊池線に分かれますが、列車はこの区間を直通して走っています。起点が熊本市の中心から離れており、利便性の向上のためLRT化などでの乗り入れを模索しているようですが道のりはなかなか険しいようです。

藤崎線藤崎宮前-北熊本2.3km
菊池線北熊本-御代志7.4km

■主要駅リンク■


↓以下の全ての写真は、クリックすると拡大して見ることが出来ます。
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藤崎線 藤崎宮前-北熊本 2.3km

藤崎宮前

ふじさきぐうまえ 【KD06】

18年ぶりに訪れて激変ぶりにびっくり。線路1本だけといういでたちは変わりはないが、素朴な駅舎がすっかり無くなり、ホームの上はビルになっていた。ちなみにこの訪問時に雷雨に見舞われ、電車も運転見合わせとなってここで1時間待機する事態になった。

駅の入口。パチンコ屋の横を通った先に改札口があるロケーション。

1994年の藤崎宮前駅

1994年訪問当時の駅舎。ホームの横に駅舎があって、今はビルの敷地の一部と思われる場所に駅舎があった。「菊池方面」と掲げられているが電車はその途中の御代志まで。御代志から菊池までは1986年2月に廃止されている。

同じく1994年当時の藤崎宮前駅ホーム。市街地のまっただ中にあるが線路1本に片面のホームという駅。ホームに自転車の持ち込みについての貼り紙がしており、持ち込める時間と「混雑時にはご遠慮下さい」と書いてあり、逆言うと日中は自転車を車内に持ち込めたらしい。やがて1両編成の電車がやって来て、発車間際にはまあまあの乗車率となった。

併用軌道

藤崎宮前と黒髪町の間に存在する併用軌道。やや道幅が広いものの車通りはそれほど多くない生活道路の、左寄りの部分を線路が堂々と通っている。しかも路面電車のようなアスファルトに埋め込まれた線路ではなく、細かいバラストが敷かれている。道路上に出る直前の場所に踏切があったが、そこから先の道路上は線路内に立ち入り放題、というより線路を横切らないと道路左側の家や店には出入り出来ない構造。

1994年訪問時にはこの場所に出向いて、通過する列車を撮影した。電車は道路上に出ると停まる寸前くらいのスピードでゆっくり走り、見通しの悪い学校の校門のあたりでは警笛を何度も鳴らして走っていった。

列車が来ないときに線路に近づく。線路の両側に電車の車両限界を示す黄線が敷かれていた。

黒髪町

くろかみちょう 【KD07】

藤崎線唯一の途中駅。菊池線の坪井川公園駅に割りと近い。

上熊本からの菊池線と合流すると、間もなく北熊本駅。

菊池線 北熊本-御代志 7.4km

北熊本

きたくまもと 【KD08】

藤崎宮前と上熊本からの路線がこの駅で合流。2面3線のホームを持ち、熊本電鉄の路線の中では一番規模が大きいかな。元・都営三田線の車両がやってきた。

乗換(私鉄) 熊本電鉄菊池線(上熊本-北熊本)

北熊本駅の出札・改札口。出札口周りに所狭しと貼り紙がしてあり何とも賑やか。

車庫

北熊本駅には併設されている車庫。一仕事終えた車両が休憩中。

マナーが悪かったら言ってね

沿線の中学校からのお願い。熊本電鉄利用区間と、マナーの悪さが目立ったら連絡してねと電話番号が掲示されている(写真ではマスクしました)。電車の中で悪いこと出来ません。

列車は北熊本を後にして、御代志を目指すのであった。

亀井

かめい 【KD10】

北熊本から県道沿いに走って最初の停車駅。ホーム片面のみ。

八景水谷

はけのみや 【KD11】

何気に読み方が難しい。はっけいみずやじゃなかった。

堀川

ほりかわ 【KD12】

北熊本以来の上下列車行き違い可能駅。藤崎宮前行き列車とすれ違っていった。

新須屋

しんすや 【KD13】

「新」だからと言うわけではないが、新しいホームが目を引く。2008年に国道3号バイパス線の開通に伴って260メートルほど移転したそうだ。そのバイパスの高架下にホームがある。

須屋

すや 【KD14】

新須屋駅が近くに寄ってきたので、同駅との距離は500メートルほど。

三ツ石

みついし 【KD15】

2001年開業。ということは、1度目の訪問時には無かった駅ですね。頭上を通るのは九州自動車道。

黒石

くろいし 【KD16】

上下列車行き違い可能駅でこの先は終点まで線路1本だけとなる。再び上り列車とすれ違い。

電波高専前

でんぱこうせんまえ 【KD17】

電波高専とは熊本高等専門学校の事でホームにも案内看板がある。ホームのお隣はその専門学校のキャンパス。

再春荘前

さいしゅんそうまえ 【KD18】

再春荘とは熊本再春荘病院の事でホームのそばに案内看板がある。ホームのお隣はその再春荘病院の敷地が広がる。

御代志

みよし 【KD19】

藤崎宮前から25分かけて終点に到着。御代志駅は元は交換駅だったのを線路を片側だけにして、もう片方は舗装してバスの停留所に改造している。

道路側から見た御代志駅。列車が停まっていないと、バス停用の屋根があるだけと勘違いしてしまいそうで、その先に線路があるようには見えない。。

1994年の御代志駅

1994年当時の御代志駅。18年後とあまり変わっていないように見える。藤崎宮前から乗った列車は御代志が近づくにつれて乗客はだんだんと減っていき、御代志駅に到着した時には車内には数えるほどしか残っていなかった。

御代志からの廃線区間を行く

御代志からの廃線跡

御代志から菊池へと延びる廃線跡。1986年に廃止されている。1994年訪問当時は御代志駅から駐車場を隔てて前方にくっきりと路線跡が残って延びていた。

廃線跡は住宅の裏手を通ってどこまでも続いていた。

1994年訪問時はこのあたりで引き返した。

大池駅跡
おおいけ

上記から時が経ち18年後、御代志から先へ再度訪れてみることにした。廃線跡と並行する国道387号線をひたすら歩きGPS頼りに到着した大池駅跡付近。踏切があったと思われる所に線路が残されている。ただ、線路周りの道が舗装し直されており、線路を意図的に残しているようにも見える。

駅があったと思われる場所にはバス停の待合室とバス停車用のスペースがある。LRT計画の中で熊本電鉄は、御代志 - 大池間の敷地を使ってこのそばにある熊本県農業公園までの路線を延長する計画を出しており、今でも後ろの敷地は熊本電鉄が保有しているとか。LRTでここまで路線延長されたら、また乗りに来ないと o^_^o

バス待合室の後ろの敷地。

辻久保跡
つじくぼ

辻久保駅があった付近はバスの営業所に変身。広大な敷地のどの辺を列車が走っていたのかまるで分からない。

広大な敷地の中にぽつんとある小屋は、バスの待合室。熊本・菊池方面に行くバスが一旦国道から離れてこの待合室の横に停車する。

バス営業所の敷地の端から続くこの小道は、路線跡?

菊池プラザ
きくち

熊本市内、または御代志や辻久保のバス営業所より菊池方面のバスに乗ると、国道387号線を北上して、熊本電鉄の元・菊池駅だった菊池プラザに到着する。建物はもともと菊池駅だったものを利用している。菊池市内より発着する路線バスがここに集結する。なお、菊池温泉はここから1キロくらい離れており、バスはさらに温泉街に近い菊池公園へ向けて走っていく。

かつての熊本電鉄の路線は、建物の先から写真奥の方へ熊本市内に向かって伸びていた。




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